ソーシャルZakka展は、企業と福祉施設が協働して企画・製造
した女性向けの雑貨を展示・販売するイベントです。福祉施設の
持つ技術に企業が持つノウハウを加え、さらに女性という視点を
プラスした新しい雑貨となっています。「福祉施設の商品だから
買ってあげる」から「いい商品だから買う(買いたい)」に想いを変
化させる試み。新しい取り組みが京都からはじまっています。
=企業紹介=
(有)ぐるーぷカムカムは、アクセサリーをはじめとする女性向
けの商品を企画・製造・販売している企業です。平成21年か
ら、福祉施設に製造を委託する形での商品開発をスタート。今
回のイベント「ソーシャルZakka展」の企画・運営をしています。
(株)マイファームは、近畿府県や首都圏で体験農園をはじ
めとする農業をテーマとした事業を展開する企業です。(有)ぐ
るーぷカムカムと連携し、体験農園利用者が使用する「ガーデ
ンエプロン」「収穫用麻バック」を福祉施設に委託して製造し、
販売しています。
=施設紹介=
西寺育成苑は、京都市南区にある知的障害者の通所授産
施設です。60名定員で、食パンや調理パン、菓子パンの製
造、エコバックやプリントふきんなどの製作、企業からの受託
作業や清掃作業を行っています。
共同作業所サリュは、心の病気、対人関係が苦手、引きこも
り、男性が苦手…など、様々な悩みを抱えている女性のための
共同作業所です。
月曜日~金曜日開所しており、自分でできる範囲で手仕事を
したり、様々なプログラムを通して、共に助け合いながら成長し
ていくための、女性を中心としたやさしい空間です。
青空工房は、京都市中京区にある身体障害者授産施設で
す。20名定員で、聴覚に障害のある方が通所されています。一
筆箋や懐紙などの紙製品やトートバックやふきんなどの布製品
を製作しています。
=取り組み紹介=
このイベントは、(有)ぐるーぷカムカムの代表 中西さんの想
いからはじまりました。「確かに最近の福祉施設の製品は、質も
上ってきている。でも、もう少し工夫をすれば、もっといい製品に
なるし、きちんと利益も確保できる価格もつけられるのに・・・」。
様々な商品の企画・製造を手がける中西さんは、企業と福祉施
設が協働して商品を作り、それを社会に発信することで、1つの
ブランドにできないかと考えるようになりました。
イメージが固まってきた頃、京都府社会福祉協議会に相談を
いただきました。京都府社会福祉協議会では、魅力ある福祉施
設の商品を展示し、企業に商談に来ていただくイベント「ほっと
はあとEXPO」を実施した直後の時期で、福祉施設の商品の魅
力や福祉施設が持つ力を実感していたこともあり、実施に向け
て協働して取り組むこととなりました。
ソーシャルZakka展の実施にあたっては、イベントを行う会場と
の調整、ポスターやチラシなどの広報物の作成、商品開発のた
めの福祉施設との協議・検討など、多くの準備を(有)ぐるーぷ
カムカムさんがすすめられました。また、各福祉施設では、(有)
ぐるーぷカムカムさんのアドバイスを受け、新しい商品を製作す
るために、当日に向けて急ピッチで準備にあたられました。
ソーシャルZakka展は、平成22年6月11日(金)から13日(日)
の3日間、京都市役所前の地下街「Zest御池」で開催されまし
た。企業2社、福祉施設3施設がそれぞれブースを出し、机いっ
ぱいに商品を並べていきます。初日、11時の開店に向けて準
備をしている段階から、商品を見に立ち寄る方もいらっしゃり、
開店後も多くの方が商品を手に取って購入をしてくださいまし
た。
今回のイベントで商品を購入された方の様子は、「福祉施設
の商品だから買ってあげる」といったものではなく、しっかり品定
めして「いい物だから買う(欲しい)」といったものでした。5,000
円以上の高額商品も売れ、福祉施設の販売スタッフも自分たち
の商品に自信を覗かせていました。
ソーシャルZakka展を終えて・・・ (有)ぐるーぷカムカム 中西明子さん 施設に、自社の商品製作の依頼・技術指導をさせていただくご縁に恵まれ、共に協働させていただくうちに、『ソーシャルZakka』として、自社の得意とする、『女性向けの仕様・デザインをプラスしたら一般市場でも充分通用する!』と確信してから、約半年、まったく 未知の分野で、お手本もない・・・ 試行錯誤を繰り返しながら、ようやく商品が完成したのは、イベントの2日前・・・。 とにかく、『必死な半年間』でした。 施設と企業の考え方の温度差などもあり、なかなかスムーズとはいかなかったのが現状ですが、新たな技術にトライした利用者さんが、日を追うごとに『もっとがんばりたい!、仕事がしたい!』と前向きに意欲的に変化していく様子に、職員さんも多忙な中、新商品の開発にとても前向きに取り組んでいただき、うれしかったです。 ソーシャルZakka展を終えて、ひとことあらわすと・・・感無量でした。 私の小さな想いが、たくさんの方のお力添えと、多大なる協力で実現できたこと・・・ 何より、利用者さんの『もっとがんばりたい』『新しい技術に取り組みたい!』と意欲的に変化したこと、そして、小さくも大きな1歩が新しい世界に踏み出せたことに、安堵感と共に、これからは『事業性』『仕事としての発展』と次のステッ プを目指して、さらに発展をしていければと思います。 |
ソーシャルZakka展を終えて・・・ 今後も様々な企業、様々な施設等々のつながりができる場とな ることを願います。 |
=パートナー事業からのコメント=
今回は、企業と福祉施設がそれぞれの強みを生かしながら、協働して
取り組んだ好事例です。企業のノウハウを吸収することで、福祉施設の
商品が高付加価値の商品へと生まれ変わり、一般流通商品との競争も
できるものとなっています。
ソーシャルZakka展は、今後も2ヵ月に1回程度の頻度で継続的に開催
されます。回を重ねる中で、イベントに参画する企業や福祉施設の輪が
広がり、またイベントの知名度も府民、市民の皆さんに広がっていくこと
で、福祉施設の商品が一つの価値を持つきっかけとなることを期待して
います。